MDI発足記念 代表、副代表 対談

代表 南雲氏(左)、副代表 小楠氏(右)

企業の第一線を担う実務家が自分たちの課題を持ち寄り、その解決策を所属組織の異なる会員が意見を戦わせながら考え、その実践を通して“生きた”経営手法を学んでいくというコミュニティ、マネジメント・デザイン・インスティテュート(以下MDI)が発足した。9月7日には記念すべき第1回「マネジメント・インスティテュート セミナー」が開催される。
発足したばかりのMDIの趣旨と活動方針を代表 南雲岳彦氏と副代表 小楠高弘氏に語ってもらった。

経営をデザインする 「方法論」を“一から創り出す”

---- いよいよマネジメント・デザイン・インスティテュート(MDI)の活動がスタートします。具体的にどんな活動をしていくご予定ですか。

南雲 少子高齢化・円高などに伴う国内マーケット縮小により、新たな市場を海外に求める日本企業は少なくありません。経済情勢がめまぐるしく変化する中、これまで内外の業界ナンバーワン企業をお手本にしてその背中を追っていればなんとか前に進むことができた時代は過ぎ去ってしまいました。また、最新の経営管理ツールを一生懸命勉強して、導入することで業績向上を望める時代もありましたが、もはやそれも叶いません。
 では、どうすればいいのか?
 答えは、自分たち自身で自らの置かれた状況を冷静に判断し、その上であるひとつの経営手法やコンサルタントの提案や指示に頼ることなく、きちんと自分たちの頭で考え、 “経営の在り方そのものをデザインする”ことに尽きると思うのです。
 デザインするポイントは、財務やマーケティング、営業といった各部署を機能ごとに独立して検討するのではなく、“企業全体として最適解”を探し、それを現実化できる方法論を見つけてきて、総合的な仕組みを作り上げることになりそうです。
 “企業全体として最適解”を探し出しデザインするというのは、アメリカで話題になっている概念や方法論・手法を導入したり、組織の構造や仕事の進め方の一部分だけを修正するといった小手先の取り組みでなんとかできるものではありません。現場の第一線にいる実務従事者が日々目の当たりにしている課題から、組織全体の問題点を拾い出し、そのことを踏まえて、最適解する方法論や手法、仕組みを必死になって創造しなければ、実効性のある対策は生まれてこないのではないのでしょうか。
 MDIでは、従来の既成概念から離れ、経営の在り方そのものを“一から創り出す”共創の場にしたいと思っております。
 マネジメント・デザイン・インスティテュートの名称に、“デザイン”と言う言葉を入れたのは、この強い思い入れがあったからです。

小楠 その考えに私自身大いに共感しています。既存のものが役に立たないという訳ではありませんが、新しく創り出す、生み出していく“デザイン”力がないと、これからの企業は存続できません。それは現場の第一線で働く者として日々感じていることです。特に、世界を相手にグローバル化していかなければならない時代において、その必要性は増しているはずです。

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