| 「歌う」ことは、有酸素運動と同じという話を聞いたことがあるだろうか。歌は本来、深く、連続した呼吸をしながら歌うもの。「ヴォイストレーニング」とは、歌うために必要な全身の感覚や喉の使い方を学ぶ基礎訓練、つまりウォーミングアップだが、これが健康にもいいと注目を集めつつある。
| 歌うことには、手軽なストレス解消法以上に効果が!
自宅でできる有酸素運動「ヴォイストレーニング」とは? |
ヴォイストレーナーの古屋恵子さんによれば、「ヴォイストレーニングのポイントは大きく2つ。ひとつは呼吸法の体得。もうひとつは、喉を含め、全身の筋肉を十分に柔らかくすること」だという。呼吸法には浅く息をする「胸式呼吸」と、肺の下部にある横隔膜を下げ、深く呼吸する「腹式呼吸」の二種類がある。歌唱に必要なのは後者。深い呼吸をすることで、声量もアップし、楽に安定して歌うことができるようになる。
「女性は一般的に胸式呼吸で生活をしていますが、寝るときには腹式呼吸。最初は仰向けに寝た姿勢で、腹式呼吸の感覚をつかみましょう」
次に軽く肩幅程度に足を開き、力を抜いて立ち、思い切りあくびをすると、喉の奥が開く感覚があるはずだ。これが喉の筋肉を緩めた状態である。「声をよく出すには発声練習や音階練習以前に、よく身体と喉をほぐすことが大切。歌は顔や胸、腹、横隔膜など、全身のさまざまな部分の筋肉を使って歌うものなのです」
。レッスンでは半分以上の時間をストレッチに費やすことも珍しくないという。
プロが1時間歌うと、OLが8時間事務労働をしたのと同じ運動量になるという。それまではいかなくとも、同時に血行が良くなり肩こりなどが解消されていくのがわかるはず。正しい発声ができる身体づくりを目指せば、歌がうまくなって、しかも健康にいい。
これは一石二鳥になりそうだ。
仰向けに寝て、胸とおへその下に手を当てる。そのまま鼻から大きく息を吸って、口から吐いてみよう。腹部が動くのが実感できるはず。これが歌うことに欠かせない「腹式呼吸」だ。 |
肩幅より少し広めに足を開き、ゆったりした姿勢で立つ。腰骨に手を当て、おへその辺りから45度ほど前に身体を倒した姿勢で横隔膜を引き下げるよう意識し、仰向け姿勢の時の感覚を思い出しながら、鼻から息を吸い、口から出し切る。 |
いい声を出すのにはまず立ち姿勢から。つま先をやや外側に開いて立ち、背筋を伸ばす。 |
身体をリラックスさせるためにいったん肩に力を入れて上にあげ、ストーンと落とす。肩を落とすと同時に胸が落ちないように注意。 |
姿勢同様、顔もリラックスさせるのが、声を出しやすくするコツ。アゴを軽く上げ、
大きく口を開けたまま、あくびをしてみよう。喉の奥が大きく開き、胸や喉,アゴ
に力が入っていないのがわかるはず。この脱力感が発声には不可欠だ。 |
監修/古屋恵子
自分のユニット「pico」で作詞・作曲・アコースティックギター・ヴォーカルを担当する一方、ヴォイストレーナーとして活躍。各種学校などでレッスンを受け持つ。また、the
brilliant greenの川瀬智子などのトレーニングも手がけている
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